20世紀から「21世紀は『情報』の時代になる」と言われ 危惧されていた“情報に振り回されること”に対し、当の21世紀から歌う。 発表から17年経っても変わらないこともあり、さすがに古く感じることもあり、 逆に今やっと共感できることも多々あり…。
私の持論「globeが描いてきたものは一貫して『孤独』、 しかしその描写は段々と抽象的になっていく」は、今作で抽象度MAXに達する。 普通のOLさんが普通の生活の中で感じる孤独から始まり、 自分の周りの顔や場所を描き、自分を取り巻く感情を描き、 人と人に限らない関係性を描き、遂に精神が肉体から分離する感覚に達し、 そして今作では、これまで個人の孤独を個人の視点から 当事者として歌ってきたのに対し、その集合を俯瞰的視点、 言わば“神の視点”から歌い始める。これまでの体温を感じるglobeではなく、 もっとドライで突き放すような、まるで実在ではなく観念にでもなったような感覚。
そんな中、終盤はJ-POP回帰を匂わせる。
('20.02.08-16)
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